『めだか屋サバンナ』訪問
2021年3月にオープンした『めだか屋サバンナ』。冬季の間は休業されており、この4月3日の再開の際に、リニューアルオープンされた。開店前の午前中に少し覗かせていただいた。
元々あった販売用のビニールハウスは、以前は小型のガラス水槽やNV-BOXが並べられていたが、小型プラ舟が並ぶ形に変更されていた。1ペアずつなどが入るのは小型の水槽でもよかったが、やはり水量が少ないことなどから、魚の状態も考えられ、容器を大きくされていた。十分な水量になったことで複数個体が収容され、選ぶことも容易にできる。
さらに奥のスペースにもハウスが2棟新たに建てられていた。左のハウスは販売棟である。こちらもプラ舟が同様に並べられており、販売スペースは当初の倍以上になっていた。『めだか屋サバンナ』の強みとして、各地の養殖業者からメダカが入荷し、浜松の(株)清水金魚や埼玉県加須の市場からも、幅広く仕入れができることである。入荷した良魚の販売はもちろん、種親を仕入れての繁殖にも力を入れている。
右側のハウスは繁殖育成用である。販売棟のプラ舟は黒が中心であるが、こちらは緑や白といった明るい環境にできるプラ舟も多用されていた。プラ舟の中には採卵中の親魚から、ブラインシュリンプやミジンコを与えられている稚魚や幼魚など、各サイズのメダカたちで溢れていた。
重ね置きされたNV-BOXにも取り出された産卵床や針子が泳いでおり、シーズン突入という雰囲気であった。
種親として使われていた“墨紅玉”。以前見せていただいた際にも、墨が強調された姿で仕げられていたが、その後もしっかりと継続され、熟成が進んでいた。
“緑光松井ヒレ長”ד王華”の交配でハウスネーム“サボテン”と名付けた。
“サボテン”はヒレ長表現であるが、よりラメの表現が特徴的に現れていた普通体形も同時に維持されていた。大粒の輝くラメに覆われ、“緑光”由来の色合いも目に付く姿であった。
市場や養殖業者を足繁く訪ねたりと、精力的に行動する『めだか屋サバンナ』。販売コーナーも拡大され、繁殖や交配にも力を入れながら、新たなシーズンを迎えていた。