メダカの卵が消える?
最低気温も18℃を超えるようになり、メダカ達は活発に行動し、産卵をしている。
お腹に卵を付けたメスを見ることができる。卵を産んだメダカは、しばらく卵を付けたまま泳ぎ回っているが、水草などの障害物の間に入っていき、その卵をこすりつけるようにして付着させていくので、やがてお腹から卵はなくなっていく。効率よく殖やすためには、産卵床などを入れておき、そこに卵を付着させてから回収するのが一般的になっている。ただ、卵を持っていたのを確認していたのに、産卵床に卵が付いていなかったり、ごく少数しか付いていないということもある。そんな時は、親メダカが卵を食べてしまっていることが考えられる。
ほ乳類や鳥などと違い、メダカは子供の世話をしない。むしろ、自分で産卵した卵すら餌になってしまう。複数が入っている容器では、産卵したメス以外の個体がすぐに卵をつつくこともあり、お腹から離れた卵は、産み付けた親個体が食べてしまうこともある。そうしたことを踏まえ、あまりに卵の残り具合が悪いようであれば、産卵床をこまめにチェックして取り出すようにする。
また、卵がうまく産卵床などに付着せず、水底に落ちてしまっていることも多い。
これはたまたま砂利の上にあったので見つけやすかったが、砂利の間などに入ってしまえば、発見は困難である。なにも入れていないベアタンクならば見つけやすいかもしれないが、メダカの卵はごく小さく、ゴミなどに紛れてしまうことも多い。そうした際には、「親抜き」という具合に、その容器から親メダカを取りだして、そのまま卵のフ化を待つというやり方もある。卵の付いた産卵床を取り出す方法よりも、落ちている卵も救えることで多くの稚魚がフ化することもある。いろいろなやり方を試して、自分なりのやりやすい採卵法をしてみるとよい。