沖縄県中頭郡北谷で改良メダカを作っておられる『直めだか』、桑江良直氏のメダカについては、2024年12月刊行の『メダカ百華第19号』でも掲載させていただいた。

墨碧眼のハウスネームで知られるようになった“和墨強墨強青目 大蛇”として紹介された系統を累代繁殖されたもので、一つのタイプとして固定度をあげた系統を持つことは、その後、そのタイプに一つずつ新たな要素を加えていけばいいので、作り手としてはとても重要な部分である。

◇松風(マツカゼ)
交配は、五式タイプR鰭染×ブラックオニキス改

松風は 体色、鰭の変化を重視して作られている系統で、ショートボディ鰭長スワローを表現とする。
2025年リリース予定だそうだ。

◇黎(レイ)
交配は、墨碧眼×五式タイプRRLF

五式タイプRの表現に墨碧眼の強墨を強調しつつ、そこにアースアイを入れてRLFにした系統。
同時に出てくる」普通目、普通体型も累代中だそうだ。

◇墨碧眼光体型鰭長スワロー

交配は、墨碧眼×ゾンビのf3から出た光体型スワローの表現を累代した系統で、「強墨アースアイ」を目指している系統。

◇墨碧眼シリーズ 虎

墨碧眼f3から出た色素持ちの個体に、和墨純系統色素持ちを掛け戻しして累代している系統。

同時に同じ表現で『ボアめだか』さんが作出しておられたので、共同制作という形で累代しているそうだ。

◇鎧(ヨロイ) 鎧ブルー

鎧のf3からでる側面光が青色素持ちの個体を累代している系統。普通の鎧からも産まれてくる。

◇玄黄✖️北辻ブラックレッドフィン

直めだか初オリジナル系統の玄黄をワイドフィン化した系統。シンプルでかっこいい体色と鰭の変化を重視されているそうだ。
2025年リリース予定 名称未定

桑江さんの観察眼、選別眼、そして目指すメダカの姿形、色彩のイメージがあって、このような目を惹くメダカを作り上げられるのだろう。

メダカを創るためには「こんなメダカを作りたい!」というイメージを持つことが大切で、様々なメダカを見て、ピンと来る色柄、姿の好みを持つことである。そこには答えがあるというわけではなく、それぞれの人の感性が活かされるのである。

「どんな魚が売れるか?」を考えるのではなく、多くの人に「欲しい!」と言ってもらえるメダカを創ることを意識する作り手が一人でも増えることを期待したい。

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