惹かれた品種 ”煌part- 1“
“紅薊”の元になったメダカを作出された広島県の瀬尾開三氏。その瀬尾氏の系統は、広島県の『金龍さつき園』から、“星の煌”のハウスネームでリリースされた。そして、今は広島県『日本改良めだか研究所』が“煌part-1”の呼称で継承されている。
現在、“煌”といえば、愛媛県の垂水政治氏が作出した柿色の発色と体外光を持つ姿でよく知られるが、“煌part-1”はまったく別系統の品種になる。
山梨県『河口湖メダカ』が累代されている“煌 part-1”
黒い鱗辺を持つブラックリムの特徴がよく表れ、独特な朱赤色といい“紅薊”に通じる姿である。
『河口湖メダカ』に訪れた時期は、もう屋外槽では冬支度が始まるような時期になっていたが、たくさんの“煌part-1”が飼われていた。そこで、その群れからペアを選び、オークションに出してみようという話になった。選ぶのは、『河口湖メダカ』の坂木さん、三色ラメの作り手「のぶりん」さん、そしてピーシーズの二人である。ひと容器分、数十匹を掬い出し、じゃんけんで順番を決めて1匹ずつ選んでいった。
坂木セレクト
のぶりんセレクト
ピーシーズ森セレクト
ピーシーズ東山セレクト
これらを同時に出品し、どのような結果になるか?という取り組みであった。
個性的な個体を選んだ作り手のお二人と、オーソドックスな個体を選んだ出版社組という感じの分かれ方であった。
結果、人気No1はのぶりんセレクトのペアがぶっちぎりのトップ。次いで坂木セレクト。どちらも20件以上の入札が入った。そして出版社組の2セットは大きく引き離されるという結果…
選んだ時にはそれぞれが自信満々であったのだが…典型的と言える姿を求めるだろうという読みは外れ、ある意味、個性の強い姿が好まれるのだということもわかった。メダカの好みは人それぞれ、自分がよいと思っても、世間とは違うということがあると、よい経験をさせてもらったものである。