広島、九州の取材旅行 2 熊本八代市にある『やつしろ小夜めだか』さんへ!
『めだかの館』さんの大場さんと九州に入った。強烈な雨の中、「長距離運転はへっちゃら!」と言われていた大場さんだが、小倉から熊本まではまだ距離がある。しかも夜の10時までに予約していたホテルにチェックインしなければならなかったこともあり、小倉駅で大場さんと分かれて、新幹線で熊本駅へと向かった。
22時到着予定だったが、21:30到着!雨が強く、翌日の取材がちょっと心配だった。
朝の6時に起きて外を見ると、雨は小雨…「よし!早めに撮影できれば、雨の影響は多少で済むかもしれない!?」と在来線に乗って、熊本駅から八代駅に向かった。
向かうは、八代にある『やつしろ小夜めだか』さんであった。
『やつしろ小夜めだか』さんのブログは以下のアドレスから
https://blog.goo.ne.jp/maturasayohime1130
八代駅まで迎えにきてくださった『やつしろ小夜めだか』の松村政代さん、ありがとうございました!
ズラッと容器が並べられた『小夜めだか』さんの飼育、繁殖、販売設備である。
プランターの数は大小含めて約500個、黒の30リットル入り容器が30個程度、120㍑のジャンボだらい5個、80㍑のプラ舟11個が設置されていた。今回の取材では見る時間がなかっためだかの室内飼育場が奥にあり、20本の大小の水槽、90cm水槽2本、60cm水槽8本を使っておられるそうである。女性が一人で管理する設備としては相当な飼育容器数である。
松村さんが今年、採卵したメダカの品種数は100に昇るそうである。「今は40品種ぐらいまで減らしました。もう容器が満杯なんで」と言うことであった。
松村さんのメダカ飼育歴は9年になるそうで、観賞魚の飼育は、夜店の金魚からだったそうで、金魚飼育歴は30年以上になるそうだ。松村さんは今年、ピンポンパールも仔引きされ、3cmほどに育ったピンポンパールが水槽4本ほどで育成されていたのだが、「金魚を蕃殖させたのは今年が初めて!」と言われ、その育ちの良さにビックリであった。
その後もグッピーやパロットファイヤーシクリッドなど熱帯魚の飼育も経験され、メダカの飼育を始められたと言われる。
ちょうど、スイレンが開花しており、スイレンも楽しんでおられることが見て取れた。
それでは、『小夜めだか』さんのメダカをご覧いただこう。
透明鱗三色のハウスネーム“楓三色”である。背ビレ、尾ビレに朱赤色が乗った良個体である。
こちらも“楓三色”、朱赤色と白が強い白地を目指して累代繁殖されている透明鱗三色で、素晴らしい仕上がりを見せていた。
こちらも“楓三色”、良い仕上がりである。
このメダカは、『め組』作出の“皇(こう)”と“オールブラックス”とを交配して作られた、ハウスネーム“誉”である。
近年、全国各地のメダカ愛好家が収斂的にこのような表現のメダカを作っておられる。このメダカの面白さ、将来性については『メダカ百華第5号』で書いていくつもりである。
この2個体は、ハウスネーム“翠宝(りょくほう)”である。
先日、静岡県の神村さん、愛知県の彩さんが追求されている“緑光”を紹介させて頂いたが、この“翠宝”は、琥珀系全身体内光と月虹×コスモを交配して累代繁殖されたものだそうだ。
「翠」は、カワセミ、みどりを表す漢字で、松村さんは、メダカを繁殖されるようになってから、ピンク、紫、そして緑色のメダカを作りたいと言う気持ちを始めから持っておられたそうである。
“緑光”、そして『猫飯』が“緑光”と幹之メダカを交配して作っている“新緑光”の後発になったのであるが、同時に出てきた種親に選ばない個体を見せて頂き、独自の交配でやってこられたものであると感じた。
こちらが種親に使わない、“翠宝”のハネとなる個体たちである。
今年、月刊誌で、“新緑光”をオークションで購入しただけのメダカを「自分が作った!」と言った話があり、それ以降、緑色のメダカが妙な注目のされ方をしてしまったのだが、緑色のメダカを追求する愛好家がいても不思議ではないし、収斂的に似たようなメダカが出てくるのは、“女雛”タイプなどで皆さん、ご存知のことだろう。事実、自分もコツコツと緑色に見えるメダカを撮りためてきていたのである。
こちら、『メダカ百華第5号』の一見開きである。緑色のメダカについて、これまで実際に見てきたメダカたちを紹介しているので、楽しみにお待ちいただきたい。
こちらは、松村さんが累代繁殖されている“雲海”である。
こちらは“黄色更紗ヒレ長”とラベルに書かれていた、松井ヒレ長の一系統である。
こちらは、“サタン”と呼ばれる、ブラック系の松井ヒレ長メダカである。
『小夜めだか』さんにはとても一日で全てを見ることなど出来ないほどのメダカが飼育、繁殖されていた。
その上、平成30年7月西日本豪雨の中日での取材でもあり、飼育容器をじっくりと見ることが出来なかった(汗)
メダカの品種数で言えば100を数えると言われるのだが、それは改良メダカを多岐に渡って網羅しているか?と言えば、松村さんが作りたいと思っているメダカを作るために、基本品種を集めていると言う感じであった。
こちらが『小夜めだか』さんのブログである。
https://blog.goo.ne.jp/maturasayohime1130
ここでの営業時間は午後1時から午後5時、営業日は水、木、土、日曜日の4日である。月曜日は完全定休日とされており、松村さんが朝から晩までじっくりとメダカと向き合う時間にされているそうである。
これからも魅力的なメダカを作っていかれることだろう!今後も楽しみである。
取材が終わり、新八代駅までお送りいただいたのだが、ここから、急速に雨脚が強まることになった(汗)。
いつも楽しく読ませていただいております。
自分もめだかにハマり6年目…ベランダ飼育なので数はいないですが、楽しいです。
質問というか…やつしろ小夜めだかさんの誉ですが、オールブラックスと交配となっていましたが、自分もオールブラックス育てていますが、ハウスネームだと思うのですが、何と何の交配かが買った所に聞いても教えてもらえないのですが、教えていただいくとこは可能ですか?
おはようございます。“オールブラックス”ですが、広島県福山市の『日本改良めだか研究所』の深川善正さんが作られたブラック系の一型です。深川さん命名の“黒蜂”の最上級の個体と小川ブラックのパンダ透明鱗との交配によって作られたものだとお伺いしました!