第61回 岡山錦鱗会 品評大会

先週末の土曜日から岡山入り、昨日、行われた岡山錦鱗会の第61回品評大会の取材が主目的だが、いつも前日に岡山のらんちゅう愛好家の取材をしてから、品評大会に向かうようにしているのである。

土曜日は、8月第一日曜日に行われた岡山錦鱗会の研究会で魚を見せていただいた時に、三宅一共さん、村上暢英さん、難波康宏さんの三名の取材をさせて頂こうと思っていたことが実現できた。三宅さん三回目、村上さん、難波さん二回目の取材となり、研究会や先に終わっていた品評大会で、少しずつ『金魚伝承33号』で取材させて頂こうという方々が決まってきているものの、今年はメダカ取材と編集作業が遅れ、らんちゅう取材がちょっと遅めのスタートになってしまった。

しかし、三方のらんちゅうは素晴らしく、土曜日の段階で、一気にらんちゅうモードに入ることが出来た。

このブログ、以前にやっていた個人的なYahoo!ブログを移行させた個人ブログのつもりもあるのだが、どうしても会社のホームページ内にあるということで、真面目な記事が多かったのだが、今回は、Yahoo!ブログで書いていたようなちょっとふざけた内容入りで岡山の大会を紹介しようと思う(汗)

岡山錦鱗会の記念集合写真である。

岡山は自分の生まれ故郷でもあり、今回61回大会となったが、考えてみると、18年前、第44回大会から撮影をしてきたのである(大汗)錦蘭会と並び、最も多く足を運んだ品評大会であり、よくぞ、こんなに通ったものである。

岡山錦鱗会は、全国から注目されているらんちゅう愛好会の一つで、岡山、倉敷市を中心として、広島、四国の作り手が集う、入賞するのが本当に難しい品評大会の一つである。本気でらんちゅうを作る人にとって、舞台が大きく、難しくなればなるほど、本気になれるもので、岡山錦鱗会に出品する人の顔ぶれをみると、日本一獲得者が多数いるのである。

会長の柏野正彦氏は二回の日本一獲得者で、そのほか、田代史郎さん、加藤弘志さん、白川成也さん、
高尾昌幸さん、それに加え、広島から石田一男さん、愛媛から佐藤英朗さんなどが来会、日本らんちう協会の全国大会の優等賞獲得者となると、その数は4倍以上に達する愛好会なのである。

そこに今年初参加は静岡県から二年前の当歳日本一獲得者である安藤 寛氏が遠路、参加され、より今年の岡山錦鱗会の大会は賑やかになったのである。

審査はやはり錚々たる顔ぶれとなる。

魚係も進行を筆頭魚係からの指示を受けて開始する。

初入会の山梨の小山徹志さん、安藤 寛さんも入る。この辺が柏野会長の柏野会長たる部分である。

審査は当歳魚と二歳魚・親魚の二箇所で始まる。各部門5名の審査員が5点制で点数出ししていく日らん方式である。

こちらは役魚を決める格付け審査風景。これは二歳魚の優等賞を決定する格付け審査の場面である。
二歳魚・親魚の審査長は西賀西部本部長!審査員の方々も魚を見るのもより真剣になる(笑)。だって、西賀本部長は審査員を審査している部分もあるに違いないからだ。食い入るように格付けされる魚を見ている方が西賀西部本部長である。

入賞魚が決まると、上から順に展示洗面器へと運ばれていく。

それでは入賞魚を見て頂くことにしよう。

親魚の部 東大関 加藤弘志出品魚 上見の型は抜群の魚であった。昨年は全国各地で親魚、二歳魚が品評会のあとで死んでしまったため、今年は親魚、二歳魚は不作な年だろうなぁ!とは思っていたが、この岡山錦鱗会でも親魚の出品数は少なかった。

それに、今年の第62回全国大会は西部本部が当番本部なため、11月3日に全国大会会場である、豊中市服部緑地公園ウォーターランドへの出陳を優先された方も少なくなかったように感じた。

親魚の部 西大関 田代史郎出品魚 東西大関獲得者のお二人は日本一も獲得された経験のある岡山を代表するらんちゅう師であった。

二歳魚の部 東大関 小笠原義照氏出品魚 小笠原さんは昨年の岡山の大会の当歳、二歳魚二部門の東大関獲得者で、今年も二歳魚で東大関!二年連続での東大関獲得となった。おめでとうございます。

二歳魚の部 西大関 加藤弘志出品魚 ここ二年ほど、少し元気のなかった加藤さん、見事に親魚の部とともに大関獲得となった。

当歳魚の部 東大関 胡本佳孝氏出品魚 胡本さんは二年前にここ岡山錦鱗会の大会で、初出品でいきなり東大関を獲得された衝撃的なデビューを飾った若手のらんちゅう師で、二年振り二度目の東大関獲得となった。

当歳魚の部 西大関 中村 剛氏出品魚 はるばる四日市から来られた中部の若手らんちゅう師である。岡山の高尾さんに憧れて飼育場を作られたという中村さん、小ぶりな魚であったが、見事、大関を獲得された。

逆光の中、ちゃんと番付札に名入れをしているところは撮影していたのですよ!中村さん!(笑)

当歳魚の部 立行司 三宅一共氏出品魚 前日に取材をさせていただいた三宅さんが立行司を獲得!昨年も優等賞を獲得されており、いよいよ実力発揮の三宅さんであった。

当歳魚の部 東取締 川村和己氏出品魚 「これぞ川村!」という魚を出し続ける高知の作り手である。二歳魚でも見事な魚を見せてくださった。

当歳魚の部 西取締 筒井正雄氏出品魚

当歳魚の部 東関脇 丹下 常氏出品魚。愛媛今治の著名な作り手のお一人で、観覧者から注目される魚であった。

当歳魚の部 西関脇 井門 圭氏出品魚。バランスの良い魅力的な魚であった。今度は井門さんのところにも取材に行かなくては!と思えた一匹であった。

当歳魚の部 東小結 高尾昌幸氏出品魚 「今年の高尾さんは良い!」と聞いていたのだが、まずは自分の所属会を無事に通過したという位置であろう。これからの活躍が楽しみである。

当歳魚の部 西小結 藤原博文氏出品魚 「これ、ええでしょ?」と自分の魚を褒めちぎっていた藤原さん(笑)、でも本当に良い魚でした!

当歳魚の部 勧進元一 津島洋介氏出品魚 津島さんと知り合ったのも、この岡山錦鱗会の大会であった。まだ岡山駅近くの岡山総合運動公園のプールサイドで行われていた頃のことで、なんか懐かしい!(笑)。日らん常連としての実力も着実に付けられ、今年の11月3日が楽しみである。

当歳魚の部 勧進元二 難波康宏氏出品魚 難波さんも前日取材させていただき、この魚も見せていただいていた。この日に合わせたしっかりと作られた魚であった。難波さん、おめでとうございます!

当歳魚の部 行司一 南堀満良氏出品魚 

当歳魚の部 行司二 阪口英雄氏出品魚

当歳魚の部 行司三 鈴木友来氏出品魚 黒ハンバーグさん、岡山二年連続二度目の出品で役魚入賞!しっかりと作り込んだ腹型で、今日のこの日に勝負を賭けた感満々の魚であった。鈴木さん、おめでとうございます!

当歳魚の部 脇行司一 瀬野正樹氏出品魚 えっさん、二年連続の役魚入賞、おめでとうございます!横浜観魚会で品評大会出品生活を始められ、メキメキと腕を上げられたえっさん、照準は二週間後の横浜の大会にあるとは言え、見事な入賞でした。おめでとうございます!

実はこの行司三と脇行司一のお二人のこれまでの長きに渡る戦いの数々、本当に縁があるお二人なのでした!しかし、岡山でこういう並びになるかね!?仲良いのね!(爆)

当歳魚の部 脇行司二 田淵貴利氏出品魚 番付札に名前を入れる時に「ギリギリじゃあ」と言われていた田淵さん、いえいえ、よく役魚に滑り込ませましたよ!昨年の第61回全国大会で当歳魚の部で立行司を獲得された実力をよく発揮されましたぜ!(笑)

全ての入賞魚が展示洗面器に上がれば、らんちゅう談義に華を咲かせる…この時間がとても楽しいし、有意義なのですよ!ここで昨日まで頑張ってきた人たちだけの会話が成り立つ…それがらんちゅう品評大会なのである。

さてさて、この後ろ姿は…

あれ?

あ…安藤 寛さんじゃございませんかぁ!(笑)

一昨年の日らん全国大会で、当歳魚日本一、昨年の日らんでも当歳魚で西大関、どう考えても、らんちゅう界の全国区のお一人、安藤さん、今回、岡山初参戦にして…二匹とも入賞を逃し、当歳魚を溜め池から拾うために待っている姿である(爆)

この場面、そう言えば、どこでも見たことなかったなぁ!と思いながら、盗撮!

安藤さんにして、こういうことがあるのが岡山なのである。

「来年は絶対に上げますから!」と安藤さん、なんか本気モードにしちゃったようでした!

あっ、そうそう、もう一人!山梨から岡山初参戦の小山徹志さん、残念ながら安藤さんと同じ結果で入賞を逃した。しかし、初参戦の岡山の経験は必ず小山さんの役に立つはず!

この西部の厳しい世界に遠路来られたことで、小山さんもまた頑張られるに違いない!

なんで、頑張ってね!

二年連続で出品された、やまらんさん、見事に二匹を三等賞に入賞されておられた。役魚じゃなかったので、やまらんさんは納得していないかもしれないが、二匹をしっかり洗面器に乗せるってやっぱり凄いことなのでした!

ここに出品された若手のらんちゅう師たちは、片付けが終わると柏野会長自らが焼く、お好み焼きや焼きそばを食べる。…そしてまた輪が広がっていきながら、皆が切磋琢磨する…そういうのって楽しいのである。

ここに集ったらんちゅう師が二週間後に横浜観魚会の品評大会に再び集い、そして、11月3日の全国大会で再び顔ぶれが揃うのである。

まだまだらんちゅうシーズンはこれから!今年も取材する側の自分も楽しくなれた岡山錦鱗会の大会であった。

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