“オロチ” プロジェクト 1
ほぼ、1ヶ月、ブログの更新をしなかった(汗)
5月上旬から中旬まで自分が入院してしまったこともあるが、やはり、プログは更新してナンボ!また積極的にブログの更新をしていくことにする。
今までの1ヶ月、ネタは持っているのでした(苦笑)
さて、ブログ再開の最初は、“オロチ” プロジェクトと題した神奈川県川崎市在住の中里良則氏の交配記録を残しておくことにした。
全身、漆黒の体色を持ったメダカ、“オロチ”、谷國昌博氏が作出されたブラック系のメダカの最高峰の品種である。
ここまで黒いとどう使っていいか?なかなか思いつかなかったりする。
この“オロチ”、「うわ!黒い!」と言っていても始まらない。「なんでここまで黒いのか?」、「なぜ、太陽光を浴びない環境でもここまで黒いのか?」と考えながら、メダカの遺伝子について想定してみると、全く新しい遺伝子か、Va(Variegate)と呼ばれる黒色素胞が大型になり、生理的反応のないものと正常に近い生理的反応を示すものが混在する遺伝子の影響かのどちらかが“オロチ”の体色を作り上げていると考えるのが一番、理解しやすいのである。
もしVaであれば、黒色素胞でも生理的反応のないものが他のメダカの色素胞に影響を及ぼせば、これまでなかった色合いが作り出せる可能性がある。
それを中里氏は検証してみようと、“オロチ”と9品種の交配を進められているのである。
以前に紹介した“オロチ”×ビッグアイ幹之スーパー光は別として、今回、F1の段階であるが、F2用の採卵が終了した個体を撮影用に頂いたのである。
1.“オロチ” ♂×アオメダカ ♀
アオメダカの特徴を見せる個体
透明鱗性の個体。頬部の黒色素胞の出現箇所がちょっと面白い。
アオメダカの特徴を見せる個体
透明鱗性の個体
透明鱗性の個体
透明鱗性の個体
アオメダカの特徴を見せる個体。背ビレ、しりビレ、尾ビレの外縁が白く縁取られている。
アオメダカの特徴を見せる個体。背ビレ、しりビレ、尾ビレの外縁が白く縁取られている。
こちらは、そもそもブラックメダカという品種の元親となったアオメダカとの交配によるF1個体である。あくまでもF1個体でどうだと言えるものではなく、F2で出現するであろう狙った個体へのプロトタイプとして記録しておくことにした。
透明鱗性のものが出ているが、これは“オロチ”が持っていた透明鱗の遺伝子の作用であろう。このF2がどうなるか?楽しみである。
2.“オロチ” ♂×青ラメ幹之 ♀
中里さんの青ラメ幹之は相当凄い表現を見せるものなのだが、その青ラメ幹之との交配F1では、ラメ光沢の遺伝の強さを証明したことになった。
この個体はラメ光沢だけでなく、背ビレと尾ビレの外縁に幹之メダカからのグアニンが移行している。
“オロチ” ♂×青ラメ幹之 ♀との交配で、いわゆるワイルドタイプの茶褐色の体色をしたものが出現している。
メス
メス
メス。青河の血統を色濃く出した個体。「これで完成!」でも良かったりするかもしれない(苦笑)
メス
メス。ワイルド体色の個体である。
オス。この腹部の上の斜めに入る黒いラインが最初は「何だろう?写り込み?」と思ったのだが、黒色素胞が斜めに強く出ているようである。“オロチ”の持つ、黒さの秘密、それは中里氏のF2がもっと明確な答えを導き出してくれるだろう。
F1でこのラメ光沢の鱗辺が移行しているのだから、F2はさらに楽しみだし、“オロチ”の黒さがラメ光沢を見えにくくする可能性だってある。その結果は、異品種交配の答えが出るF2を待つことである。
こんにち
重症なのかて心配してたけど元気に生きてるのね(苦笑)